離婚を考えたら、まず、弁護士に相談下さい
離婚をする場合、結婚よりも多くのことを決めなければなりません。
感情の整理のほか、離婚後の生活、財産や慰謝料などの金銭問題、子の親権や面会といったことが特に問題となります。
また、別居をするのであれば、離婚前であっても婚姻費用が問題となります。
離婚については、ご自身で手続きを進めることもできる場合もありますし、弁護士に依頼をした方が良い場合もあります。
まずは、弁護士に相談をした上で、費用対効果など見極めたうえで、今後の方針をお決め下さい。
婚姻費用
婚姻費用とは、夫婦が離婚前に別居した場合、収入の多い方(一般的に夫である場合が多い。)から少ない方へ支払う生活費のことをいいます。婚姻費用の額については、実務上、当事者双方の収入や扶養家族の人数により決まってきます。弁護士に依頼した場合、調停などで交渉をし、適正な婚姻費用を受取れるようにします。また、過大な婚姻費用を請求されている場合、適正な婚姻費用になるよう交渉(調停)をします。一般的な婚姻費用の額は、裁判所が用いている算定表をご覧下さい。
離婚について
- 離婚をするには、主に協議離婚、調停離婚及び裁判離婚という3つの手続きがあります。
当事者同士で話し合い、解決ができれば良いのですが、話合いがつかない場合、調停を申し立てることになります。 - 調停では、まず、離婚に合意ができるかを話し合い、合意の見込みがあるのであれば、下記のとおり、財産分与、養育費、親権等について決めていきます。
調停での話合いができなかった場合、離婚を望む方が訴訟を提起する必要があります。 - 訴訟を提起した場合、法律上の離婚原因(民法770条1項各号)がなければ離婚をすることができません。
民法の定めを要約すると次のようになります。
・不貞行為
・悪意の遺棄
・3年以上の生死不明
・配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないこと
・婚姻を継続し難い重大な事由離婚訴訟において、多く問題となるのが、「婚姻を継続し難い重大な事由」です。裁判では、単なる性格の不一致などは離婚理由になりません。
弁護士に相談をいただければ、離婚の見通し(法律上離婚ができるか否か)などをご説明します。
財産分与について
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦で築いた財産を分配することをいいます。
基本的な考え方は、婚姻日から別居日(離婚日)までに増加した財産を半分ずつに分配することになります。財産分与については、不動産の査定やローンが残存する場合、退職金の扱いなど単純には解決しない問題が多くあります。
また、相手方から資産隠しをされてしまう場合もあるので、離婚を考えた際には、秘密裏に財産調査をする必要があります。離婚話が表面化した後に弁護士に相談をしたとしても、財産を隠された後であれば、取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。
離婚を考えた際には、まず、弁護士にご相談下さい。
子の親権
離婚をする際には、必ず子の親権者を定めなければなりません。
親権者に争いがある場合、裁判所は、子の福祉を重視して親権者を決定します。今までの監護実績や子との係わり合いなどが重要になってきます。
弁護士に相談をいただければ、親権者についての見通しなどをご説明します。
面会交流
面会交流は、離婚成立前でも成立後でも求めることができます。
一方の親が子に面会をさせないなどといったことは、子に対する虐待があったなどの例外を除き、認められません。
弁護士に相談をいただければ、子の面会を実現するよう交渉(調停)をします。
養育費
養育費とは、離婚後、子を養育する者に対し、支払う金銭になります。
養育費の額は、婚姻費用の額と同様に、当事者の収入や養育する子の年齢や人数によって決まってきます。弁護士に依頼した場合、調停などで交渉をし、適正な養育費を受取れるようにします。また、過大な養育費を請求されている場合は、適正な養育費になるよう交渉(調停)を行います。
一般的な婚姻費用の額は、裁判所が用いている算定表をご覧下さい。
2018/09/21